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ITサービスマネージャ 午後2 平成28年問1 「ITサービスを提供する要員の育成について」

こんばんは。Cobbyこと小林 健了です。

ITサービスマネージャ 午後2 平成28年問1 「ITサービスを提供する要員の育成について」についてコメント致します。

過去問に類題はありませんが、問2 (後程解説) のほうではITILの複数のプロセス、特に問題管理プロセスへの深い理解が必要ですので、大半の受験者は問1を選択したと想定しています。

設問アでは、「ITサービスの概要、ITサービスを提供する上で必要となる要員の能力、要員の能力が必要となる理由」が問われています。
ITサービスの概要はノーヒントに見えますが、後程問題文に登場するチームとその役割、要員構成 (ベテランと新人の存在) には触れておきましょう。キャパシティ管理について論述する場合はサービスの応答時間 (SLAの内容) にも触れます。
要員能力については、「適切な知識と技能」「適用する能力」に大別されます。これは、以下の2例に示されいます。
・問題管理プロセスの例は、適用する能力の例
・キャパシティ管理プロセスの例は、適切な知識と技能の例
いずれか、あるいは両方の観点で論述します。
要員の能力が必要となる理由については、例にあるように
・インシデント発生時の事後的な活動にとどまり、事前予防的な対策を実施できず、インシデントの再発防止ができない。
・キャパシティ計画を適切に策定できず、サービスの応答時間の目標が達成できない。
など、最終的にITサービスマネージャにそもそも求められている内容 (インシデントの再発防止) 、SLA未達 (サービスの応答時間の目標が達成できない) など、ITサービスとして問題がある、という観点で示します。
これらの事象は、今後発生する可能性がある、または既に発生して対策が急務の状況、いずれでもよいでしょう。

設問イでは、「重点的に高めようとした能力、実施した要員育成策、工夫した点」が問われています。
重点的に高めようとした能力については、チームの役割と個々の要員の経験などを考慮し、重点的に高めようとした能力を決定します。
要員育成策では、要員育成計画の作成、OJTの確実な実施、モチベーションの維持のための方策について論述します。
上記では、個々の要員の経験を考慮すること、OJTを実施することからも、設問アでチーム内の要員構成について触れておくとよいでしょう。
工夫した点については、社内の人材育成体系、外部の研修期間の活用など、OFF-JTを意識した工夫について論述します。

設問ウでは、「評価と改善事項」が問われています。
評価については
・計画通りに要員育成策を実施できたか
・想定通りに要員の能力が高まったか
・「要員の能力が必要な理由」で述べた、ITサービスとして問題となる事象に対応できたか
という観点で評価します。
そのうえで、問題となった事項の改善を加えたり、今回の取り組みを社内に展開してさらなるITサービスの品質向上を図ったり、といった改善内容となるでしょう。

問題文に沿って何となく書けてしまう難易度の低い問題ですが、以下に具体的、定量的に記載できるかで合否が分かれると考えています。

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プロフィール

小林 健了

Author:小林 健了
取得資格: 中小企業診断士、技術士(電気電子部門、総合技術監理部門)、情報処理技術者 (ITストラテジスト等) 。主にITや製造現場の観点から、企業経営、コンサルティング、技術について情報提供してまいります。

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