2016/10/18
ITストラテジスト午後2 平成28年問1 「ビッグデータを活用した革新的な新サービスの提案について」
こんばんは。Cobbyこと小林 健了です。本日は、ITストラテジスト午後2 平成28年問1 「ビッグデータを活用した革新的な新サービスの提案について」について
コメントいたします。
今年のITストラテジスト全体を通しての感想としては、
・いずれの問題も、何か書けそうな雰囲気がある (平成27年問1 「ITを活用したグローバルな事業について」のような、
経験者でないと書ききれないと思われるような問題はなかった)
・ビッグデータ、IoTなど、先端技術について問われる設問が多かった
です。
では、問1について見て行きましょう。
この問題の類題は平成25年問1 「経営戦略活用に向けた戦略的なデータ活用について」です。
上記問題との違いは、やはり、「自社向けのデータ活用の提案か、データ活用を提供する事業を提案するか」です。
ですので、おのずと、設問ウでマネジメント層に報告する際の情報も変化してきます。
設問アでは、事業環境、事業概要及び事業特性が問われています。
問題文には明記はありませんが、例えばセンサと通信技術の向上によって生産設備の稼働状況と製品の品質情報といった
膨大な情報を収集できる環境にある、電子カルテ、医療画像情報、投薬情報などの非構造化データが多く存在する環境にある、
そして事業を優位に展開する必要がある背景 (新規参入を果たす、逆に既存分野での巻き返しを図る、等) を
事業環境として記述するとよいでしょう。
事業概要及び事業特性については準備した内容で対応します。
設問イでは、ビッグデータを活用した革新的な新サービス、顧客や状況、効果や効能、実現方法及び今までのサービスとの違いについて
問われています。
「革新的な新サービス」ということがで答えにくいものという印象を与えてはいますが、問題文に例示はあります。
例示を使って考えていくと、
・顧客や状況
例1: 製造業の顧客
例2: 医療機関の顧客
※状況についての記述は少ないので、ご自身で準備
・効果や効能
例1: 生産設備の最適設定、予防保守などの新サービス、生産管理、物流管理の高度化
例2: 副作用が少ない処方箋の作成
※さらに、「これらを成して、事業をどのように優位に展開できるか」について言及できるとベター
実現方法
例1: センサと通信技術の向上により収集可能となった生産設備の稼働状況と製品の品質情報の相関を分析するシステムを設置
例2: 医療画像情報の認識技術や電子カルテ、医療画像情報、投薬情報などの非構造化データに対する統計的な処理方式を確立する
今までのサービスとの違い
※今までのサービスとの違いについての記述は少ないので、ご自身で準備
問題文の記述をトレースしていくだけで、「革新的」だからと言って突飛なことを書く必要はなく、
7割程度は問題文の記述を参考にできることをご理解いただけるかと思います。
この問題では、検討結果だけを淡々と記述することが重要になります。
過去問では検討の着眼点などが問われることもありましたが、本問ではそれはありません。
検討結果に対する理由は必要ではありますが、検討過程を述べていく必要がないことにはご留意ください。
設問ウでは、マネジメント層への提案方法、マネジメント層から受けた評価、及び改善の余地があると考えている事項について問われています。
具体的な記載要素は少ないようには思われます。
定番的なところでは、
・新サービスの単体の事業計画、収支計画の明示。単なる「投資対効果」にはとどまらない話。
・図表を用いた効果的なプレゼン
といったところでしょう。
ですが、本問の冒頭に記載されいている
・事業を優位に展開できること
を、初心に戻ってどのようにマネジメント層に訴求するか、についても記述があるとよいでしょう。
この点、問題文にも記述はありますし、平成25年問1との違いを意識しています。
上記の観点で100字ずつを準備し、マネジメント層からの評価、改善事項を自ら考えて記述することで、
規定の600字以上は確保できるでしょう。
このような形で、以降、問題解説を続けてまいります。
「情報処理教科書 高度試験午後I記述 春期・秋期
「情報処理教科書 高度試験午後II論述 春期・秋期
秋試験の学習に向けて是非ともお読みくださいませ。
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