2015/11/21
午後Ⅱ論述試験概説 ITサービスマネージャ 問1
こんばんは。Cobbyこと小林 健了です。本日は、平成27年度「ITサービスマネージャ」の午後Ⅱ論述試験の概説です。
第1回目は、ITサービスマネージャ 問1 「ITサービスに係る費用の最適化を目的とした
改善について」です。
設問ア あなたが携わったITサービスの概要と、ITサービスにかかる費用の最適化を目的とした
改善を行うに至った背景について、800字以内で述べよ。
1.1 ITサービスの概要
求められているものは「ITサービスの概要」であり「情報システムの概要」ではないことに
注意が必要です。ここでは、「顧客と合意したサービス目標」やそれを満たす仕組みを解答します。
問題文からは、直接及び間接的なものを合わせ、以下を解答するとよいと読み取れます。
・サービスを提供するために要している費用
・サービス管理手順等のプロセス (箇条書き部分との対応)
・体制 (自社、関連部門及び外部の供給者) (箇条書き部分との対応)
・サービス時間 (箇条書き部分との対応)
・外部の供給者との間の契約内容 (箇条書き部分との対応)
1.2. 改善を行うに至った背景
問題文から、「顧客の要求事項、サービス提供者の経営環境、技術の変化などに応じ、(中略)、
適切な費用改善策を立案し、」とあるため、背景は「「顧客の要求事項、サービス提供者の
経営環境、技術の変化」があった」とします。
設問イ 設問アで述べた背景を契機として実施した費用改善策と、改善策を立案し実施する上で
検討した内容について、800字以内1,600字以内で具体的に述べよ。
2.1. 実施した費用改善策
問題文から、
・サービス管理手順の簡素化、自動化ツールなど、プロセスの見直し
・他サービスとの要員配置の調整、外部要因の活用など、体制の見直し
・外部の供給者に委託しているサービスのサービス時間や費用など、契約内容の見直し
の観点で具体的に記述します。ここでは、問題文の冒頭にある「ITサービスに係る費用の
最適化を目的として」「顧客と合意したサービス目標に照らして」とありますので、
やみくもな費用改善策では不可と言えます。具体的には、顧客と合意したサービス目標を
達成できる水準の費用改善策が求められます。
2.2 改善策を立案する上で検討した内容
問題文に、「現状のサービスを提供するために要している費用の状況を把握し、改善目標を
設定する。」「パレート図、特性要員図などを用いて、非効率な活動がないか、必要な資源の選定、・
活用において改善の機会がないかなどについて分析する。」「その上で、運用効率や生産性の
向上に向けて、次のような観点から施策を検討する必要がある。」とあります。
このことから、
・費用の状況の把握
・改善目標の設定
・パレート図、特性要員図などを用いた分析
・運用効率や生産性の向上といった、施策検討にあたっての課題設定
について記述します。この中では、パレート図、特性要員図など、QC七つ道具を示唆した
分析が例示されていることが特徴的です。
2.3 改善策を実行する上で検討した内容
問題文に、「関係部門とも協議し、費用対効果、実行可能性などを十分に検討した上で
費用改善策を決定し、実施することが重要である。」とあります。
このことから、
・費用対効果
・実現可能性
について記述します。「関係部門とも協議し」とありますので、自分だけで決定した改善策では
不可です。関連部門を明示しながら、一人で決定した改善策ではないことを記述します。
設問ウ 設問イで述べた費用改善策を実施した後、改善目標を達成できたかどうかを監視・
分析した内容と、費用の最適化に向けた継続的な取組みについて、600字以上1,200字以内で
具体的に述べよ。
3.1改善目標を達成できたかどうかを監視・分析した内容
問題文にはヒントはありませんので、ご自身の経験と考えに基づいて記述します。
3.2. 費用の最適化に向けた継続的な取組み
問題文には「様々な環境の変化に応じて、」とありますので、環境の変化を複数想定し、
それぞれの環境変化に合わせた継続的な取組みの内容を記述します。
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