2015/11/19
午後Ⅱ論述試験概説 システムアーキテクト 問3
こんばんは。Cobbyこと小林 健了です。本日は、平成27年度「システムアーキテクト」の午後Ⅱ論述試験の概説です。
第3回目は、システムアーキテクト 問3 「組込みシステム製品を構築する際のモジュール間
インタフェースの仕様決定について」です。
設問文、問題文から、どのような論述が求められていたかについてみていきましょう。
この問題自体は難しくはないので、愚直に設問イを具体的に書けたかどうかが
キーとなるでしょう。
本問では3ケースが問題文に記載されていますので、それぞれ①②③で示します。
設問ア あなたが携わった組込みシステム製品の概要、特徴、及び要件について、
モジュール間インタフェース仕様で配慮した内容を含めて、800字以内で述べよ。
1.1 組込みシステム製品の概要、特徴
問題文にはヒントはありませんが、相応の見識があれば書けるでしょう。
ただし、①「開発着手後の仕様変更や追加が想定される」②「少ないハードウェアで
大きなパフォーマンスが要求される」③「長期間使用されることが求められる」ことに
つながっている必要はあります。
1.2. 組込みシステム製品の要件
問題文から、
②「少ないハードウェアで大きなパフォーマンスが要求される」ことを数値で表現します。
③「長期間使用されることが求められる」ことを数値で表現します。
問題文にはありませんが
①「開発着手後の仕様、追加が想定される」ことから、トレンド的な要求が例として
IoT対応、センサネットワークの通信プロトコル対応等が挙げられます。
1.3 モジュール間インタフェース仕様で配慮したこと
問題文から、
①「開発着手後の仕様の変更、追加が想定される」ことを記述します。
③「将来、保守、リプレースなどでモジュールの交換が発生することがある」ことを記述します。
問題文にはありませんが、
②モジュール間の通信量が多くなることを表現します。
設問イ 設問アで述べた組込みシステム製品に求められる要件に適切に対応するために
考慮したモジュール間インタフェースについて、将来発生しうると想定した事態の内容、
及びその事態に対してどのように配慮したかを、800字以内1,600字以内で具体的に述べよ。
2.1. 将来発生しうると想定した事態
問題文から、
③「組込み製品を構成するモジュールの陳腐化、生産中止などの理由から新たなモジュールに
置き換えなければならなくなる」ことを記述します。
問題文にはありませんが、
①「仕様の変更、追加」により影響を受ける範囲が大きくなり、修正対応工数が増大する、
等と記述します。
②モジュール間の通信が多すぎて所定のパフォーマンスを出せないことを記述します。
2.2 その事態への配慮
問題文から、
①「他のモジュールに影響しないようにインタフェースの仕様を決定し、柔軟性を持たせる。
そのためには、もj-る間を祖結合とし (モジュールの結合度) 、機能を極力独立させるような
インタフェースにする (最適なモジュール分割)」と記述します。
②「全体を見つけ都合としたインタフェースにする」と記述します。
問題文にはありませんが、
②モジュール分割については、組込みシステムによりますが過度のモジュール分割を避ける旨の
配慮があってもよいでしょう。
③保守単位に沿ったモジュール分割、交換により別モジュールを接続できるよう、
標準化されたインタフェース (装置内イーサネット接続等) を採用する、が考えられます。
設問ウ 設問イで述べたモジュール間インタフェースの仕様決定が、組込みシステムに製品の
開発にどのように影響し、組み込みシステム製品の納入後に、どのように評価されたかを、
600字以上1,200字以内で具体的に述べよ。
3.1 製品開発時の影響
問題文にはヒントはありませんが、
①「開発着手後の仕様変更や追加が多く発生したが、疎結合化、機能ごとのモジュール化により
仕様変更や追加で生じた追加工数を最小化できた」
②「想定したパフォーマンスを確保できた」
③「保守、リプレースのケースを多く想定し、多様な交換に対する互換性を確保した」等の
記述を行います。
3.2. 製品納入後の評価
問題文にはヒントはありませんが、
③「実際に対象モジュールが陳腐化してしまったが、インタフェースが標準化されたもので
あったためすぐに字バージョンのモジュールを接続して稼働を確保できた」等の記述を行います。
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