午後Ⅱ論述試験概説 ITストラテジスト 問3

こんばんは。Cobbyこと小林 健了です。

午後Ⅱ論述試験の概説、第3回目は、ITストラテジスト 問3
「多様な顧客要求に応えられる組込みシステムの製品企画について」です。
組込み系の問題ですので無条件に捨てられる可能性も高い問題ですが、セオリー的には、
問題文にヒントが多いので書きにくくはないはずです。

それでは、設問文、問題文から、どのような論述が求められていたかについてみていきましょう。

設問ア あなたが携わった、多様な顧客要求に応えられる製品企画の概要について、
製品企画に至った経緯、市場調査、技術動向調査などの結果を含め、800字以内で述べよ。

1.1 製品企画に至った経緯
問題文に「多様な顧客要求に応えることが求められ、要求自体もますます複雑化する傾向にある。
その一方で、競合他社との価格競争力に加えて、品質向上、高信頼性、短納期化なども
必要とされる。組込みシステムのITストラテジストには、そのような潮流に柔軟に対応し、
受注に結びつけられる製品を企画することが求められる。」とあります。
これを勘案し、大前提として「既存製品ではなかなか受注が拡大しない、もしくは昨今は
受注が減少傾向にある」とすると書きやすいでしょう。その上で、「当該製品に対する
顧客要求が過去と比較し多様化し、個々の要求も複雑化していることが分かった。競合製品を
調査しても、低価格かつ高品質かつ高信頼がセールスポイントとされており、自社より先んじて
製品を投入している傾向にあった」ことを設定した上で「再度受注を拡大すべく、製品を
企画することを決定した。」と論述します。

1.2 市場調査、技術動向調査などの結果
問題文に「市場調査、技術動向調査などを実施し、多様な顧客要求及び製品化に伴う
課題について検討する。」とあります。後述しますが「多様な顧客要求及び製品化に伴う課題」は
設問イでの解答内容ですので、ここでは「市場調査、技術動向調査など」の結果だけを
論述します。

設問イ 設問アで述べた製品企画において検討した、多様な顧客要求と製品化に伴う課題の内容、
それに対する関連部署から提案された施策の内容、及び関連部署と協議して立案した製品企画の
内容と立案が決定に至った根拠を、800字以上1,600字以内で具体的に述べよ。

2.1 多様な顧客要求と製品化に伴う課題
課題については、「市場調査、技術動向調査など」と「多様な顧客要求及び製品化に伴う課題」を
混線せずに書き分けることが重要です。後述する「関連部署から提案された施策の内容」を
考慮すると、以下が考えられます。直接的な問題文の例示ではありませんのでそれぞれに
検討する必要があります。
・プラットフォームの採用などの標準化の提案→多くの機能を取り揃える必要がある、
 他製品との通信の充実
・オプションの用意、機能のカスタマイズの提案→多くの機能を取り揃える必要がある、
 要求の複雑化への対応
・資産の再利用による設計効率の提案→既存製品の使用性の継承、顧客要求の取り込み範囲の
 拡大に伴う全面的な設計変更が必要
等。

2.2 関連部署から提案された施策の内容
依頼にあたって、「例えば、システムアーキテクト、エンベデッドシステムスペシャリストなどに
対して、開発の効率向上などの施策の提案を依頼した場合」とあるため、大枠の施策として
「開発の効率向上」も併せて明示します。
ここには問題文の例示があるので、活用して施策を論述します。ただ、これは、「自分で
考えたこと」ではなく、「システムアーキテクト、エンベデッドシステムスペシャリスト」などが
考えて提案したことであることに注して言い回しを考えてください。
(H.26問3と同傾向)
・共通部の洗い出しによるプラットフォームの採用などの標準化の提案
・市場調査、技術動向調査を基にしたオプションの用意、機能のカスタマイズの提案
・モジュール、ライブラリなどの資産の再利用による設計効率の提案

2.3 立案した製品企画の内容
問題文には例示はないので、ご自身の題材から、立案した製品企画を論述します。ただ、
設問文にも「関連部署と協議して立案した製品企画の内容」とありますので、「自分一人で
決めた」というストーリーは避けてください。

2.4 立案が決定に至った根拠
製品企画の各ポイントについて問題文に考慮ポイントが記載されています。これを基に
論述します。
・初期投資予算がいくらか
・自社の強みを活用できるか
・保有技術、補足としては当該技術を保有しない場合は適切に外部調達できるか
・体制を適切に構築できるか
・リリース時期→他社に先んじることができるか
・施策の優先順位→施策のすべてを実行する必要はありません。関連部署と協議して採否を
 決めます。
上記のいくつかを「採用に至った根拠」として論述します。

設問ウ 設問イで述べた、関連部署から提案された施策の内容の妥当性、立案内容の評価、
及び製品リリース後の施策の効果とその評価を、600字以上1,200字以内で具体的に述べよ。

3.1 施策の内容の妥当性
問題文に例示はないので、ご自身で論述します。「施策の優先順位」を検討する上で、
優先順位を決定した根拠を書けばよいと考えます。

3.2 立案内容の評価
販売後の評価は別項で問われますので、ここでは製品が出荷直前に至った段階で施策は
実現されたかを論述します。具体的には2.4項で述べた事項について、体制等のプロセス系の
考慮点は「その仕組みは適切に機能したか」、リリース時期等の結果系の考慮点は「目標数値を
達成できたか」を評価します。

3.3 製品リリース後の施策の効果とその評価
販売後の効果とその評価を論述します。
・標準化→多様な顧客要求を標準化したプラットフォームでフォローできているか
・オプションの用意、機能のカスタマイズ→オプションやカスタマイズされた機能の
 販売状況、オプションやカスタマイズされた機能へのクレーム件数
・資産の再利用→使用性等に関するクレーム件数
等が考えられます。

ここまでお読みくださいまして、ありがとうございます。
「情報処理教科書 高度試験午後II論述 春期・秋期」に体験記を寄稿しておりますので、
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プロフィール

小林 健了

Author:小林 健了
取得資格: 中小企業診断士、技術士(電気電子部門)、情報処理技術者 (ITストラテジスト等) 。主にITや製造現場の観点から、企業経営、コンサルティング、技術について情報提供してまいります。

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